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院長の思い

開業して3年(2012年4月現在)、院長にインタビュー

もりやまクリニック
  院長(医学博士) 森山 佳典

Q.もりやまクリニックでは、どのような診療方針をお持ちですか?

院長 実は患者さんと医療に関係ない話をすることが多いんです。(笑)家族の相談とか、悩みを聞いてあげています。相談にのるだけで、気分がよくとは言いませんが、すっとしたとか、症状がましになって帰ってもらえることがあります。薬を出すだけが医者ではないのですね。病気の原因が悩み事にあって症状に表れている場合があるのです。それを解決することによって、現実に血圧が下がった方もいらっしゃいます。悩み事を聞いてあげるだけでも効果があるのは、自分でも、うっとおしいことがあれば、愚痴をきいてもらえば楽になる、ということからもわかりますね。(笑)

どこどこに行くのはどの電車に乗って行けばよいかとか、高速道路の降り場はどこか、というような話もすることがあります。年配の方は、わからない方がいらっしゃるんです。そういう話の中で治療のヒントが得られることもあります。

ただ、メインとなるのは医療なので、病気についてはわかりやすく説明するよう心掛けています。

Q.開業しようと思われたきっかけは?

院長 病院で難しい検査、治療とか、内視鏡等もやってきましたが、私はどちらかというと患者さんとしゃべっている方が好きだったのです。夜中に呼び出されても病棟で患者さんと話をすることが苦になりませんでした。しかし、それも病院だと時間がすごく短く限られてしまいます。それなら、じっくり自分の思った通りに患者さんと会話をできる開業医になろうと決意しました。やはり開業医の方が患者さんと接する時間が多く取れました。

ただ、次に患者さんが待っていると、話を早く切り上げるようにします。初診の人はゆっくり時間をとって話を聞くようにしたり、臨機応変に対処しています。患者さんも長く通院されている方は、わかってくれていて、「次の患者さんが待っているからこの辺で。」と自分から言ってくれたりします。患者さんも考えてくださるんです。(笑)どうしてもじっくり話をしないといけないような場合は、診察の終わり頃の時間帯に来ていただいてゆっくりしゃべる時間を取るというような工夫もしています。

Q.開業してご苦労されたことは?

院長 開業当初は勤務医の感覚でやってしまい多少戸惑ったことがあり、まったく苦労がなかったわけではありませんが、大きな重荷にはならずなんとかやってこれました。患者さんとのコミュニケーションを多く取るという当初の目標も今のところできていると思います。しかし、まだ3年なので地域に完全には浸透できていません。これから時間がかっても、もっと地域に浸透していきたいですね。

スタッフもよい人材が来てくれています。当院では、明るく、思いやりがあり患者様の目線で対応できる方を採用しています。きびしく教育するつもりはありませんが、あいさつとか当たり前のことはできなければなりません。自分たちの苦労をどうこう言うよりも、身体や心に病をもって来られる患者さんにやさしく接することが大切であると考えています。

Q.将来的な目標は?

院長 子供の頃からの目標としては、町で倒れている人がいれば、大丈夫ですかと声をかけてあげられる医者になりたいと思っていました。

そういう医師になれているかはさておき、現実的には今のまま医療を続けて、さらに地域の人に信頼されるようになりたいと考えます。ゆっくり患者さんと会話をして、困ったことがあれば専門外のことでも相談してもらうこと。私は、開業医というものが一人ですべて解決できるわけではないと思っています。大きい病院に行った方がよいか、どんな検査を受けたらよいか判断したり、人生相談に乗るのも開業医の仕事の一つだと思います。解決できないこともありますが、少しでも役に立てればという気持ちでやっています。まだまだ始まったばかりです。力の続く限り、長くがんばりたいと思います。